日々、新しいこと。-ものすごくうるさくて、ありえないほど近い-
ふと手にとったDVD。
最愛の父親の死後、母親含め、身の回りのものすべて、
そして、感情すべてが、自らを責めているように感じたのかな。
でも、その感覚の存在が、父親との時間をのばす唯一の証のような気がして。
泣いて、叫んで、ぶつけようのない気持ちを何層にも重ねて。
どんどん自分を責める自分の心の声が迫ってきて。
最後、訪ねた人々への手紙のなかで、
「見つからないという結果よりも、がっかりしたという感情のほうが良かった」
というような彼の言葉が印象的だった。
鍵の結果も重要だけど、彼には父親との時間を探し求めて、
その過程で出会う人々やその時間のほうが必要だと思った。
父親の面影ではなくとも、何かの結論が出ることで十分だったんだと。
映像の中で見る彼は、映像の裏側で、私達に見えないところで、
どこにいても、同じ場所を何度も、父親の姿を探していた。
そんな彼の、泣きそうで、消えそうで、切ない息づかいが
感じられるような映画でした。
私は、きっとまたこの映画を手に取ると思う。